文化・芸術を愛せる人は人間が進化した人だと私は思っている。パリにはたくさんの美術館がある。コンコルド広場よりセーヌ川を少し下ると、美の極限とでもいえるアレキサンドル三世橋がある。その橋から見える周りの景色は全てが芸術であるように思えた。
3年前にリニュアル・オープンしたパリ市立美術館もすぐ横にあった。一般的にはプチ(小さい)・パレと呼ばれているが、実際にはとても立派で素晴らしい宮殿が美術館になったもの。その目の前にはグラン(大きい)・パレが建っており、ここも大イベントが行われる美術館。
これらは1900年パリ万国博覧会の会場として建設されたもので、その後プチ・パレは自然光を最大限に取り入れた美術館に生まれ変わっている。展示構成は世紀末のアール・ヌーボのガラス細工、絵画、モニュメント彫刻などが中庭に面した明るい回廊にある。次に18世紀の室内装飾、17世紀の風景画、ルネッサンス芸術、ロシアのイコン画など、そしてギリシア古代の壷までを時間の流れとは逆に進むという面白い展示になっている。
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