◆名門ホテル・ネグレスコ

 イタリアからフランスにかけて、地中海沿いに美しい海岸線が続くリビエラ海岸(コート・ダ・ジュール)。ここは温暖な気候と輝く陽光が魅力的な世界的リゾート地であり、真冬でも日中の平均気温は15度前後ある。その代表的な美しい町がニースである。

 「♪〜ネグレスコ・ホテルにたどり着くまで あと50マイル南へ走ろう〜♪」の曲は、「大阪で生まれた女」で大ヒットしたミュージシャン・BOROが歌っていたように記憶する。ニースの海岸線と並行して全長3.5kmのプロムナード・デザングレ(イギリス人の散歩道)歩いていると、際立った建物に注目する。1912年に建てられたベルエポック(よき時代)の遺産的名建築「リビエラの女王」と称えられるホテル・ネグレスコである。 芸術性も高くピンクの帽子をかぶったような建物は、エキゾチックなムードが漂っていた。エリザベス女王や昭和天皇をはじめ世界の王室の御用達ホテルでもある。更にはジャン・コクトー、フランソワ・サガン、アーネスト・ヘミングウェイなど歴史的な著名人も宿泊していることでも有名。これらのことからも如何にステータスの高いホテルであるかが想像に難くない。

 ホテル内はロココ調の家具や美術館のような絵画もあり、ロビーをはじめ高級感溢れる宮殿のようであった。同じニース市内であっても私が泊まったホテルとは、あまりにも違いすぎていることが以上の点からも理解できる。それにしても羨ましい限りだ。この次に訪ねることがあればネグレスコに是非泊まってみたいものだ。

撮影2009年冬