美空ひばりの「川の流れのように」という歌が好きだ。これは人生を川の流れに例えた美しい歌詞とメロディーである。
「♪〜生きることは旅すること 終わりのないこの道
愛する人そばに連れて 夢探しながら 雨に降られて
ぬかるんだ道でも いつかはまた晴れる日が来るから
ああ川の流れのように おだやかにこの身をまかせていたい〜♪」。
東海第一の河川「木曽川」を見ていると、まさに人間の生涯を語りかけているように思えてならない。大小様々な支流が集まって大きな川へと成長して行く。人間もたくさんの人から学び、応援して頂いて大人へと成長していく。そして満々と水を貯え大河となって悠々と流れる。最後は大海に出て消えていく。人間の誕生から死に至るまでの壮大なドラマが、川の流れを通して見事に描かれているように思う。
これまで私が見た木曽川は岐阜県羽島市内を悠々と流れる大河で、それも東海道新幹線の車中からだけであった。しかし今回は木曽川の水源となる長野県と、渓谷を形成して流れる岐阜県の県境であった。河原を見るとそこには大きな石がごろごろと転がっており、実に荒々しい川であるように思えた。それもその筈、この川の流れは日本三大急流の一つに数えられている。
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