◆須磨水族園の楽しみ

 小旗の国旗を力一杯振って小学校生徒全員で、皇太子殿下(現今上天皇)を歓迎した。たしか私が小学校3年の時であったと記憶する。それは今から50年前のことであった。皇太子殿下は1957(昭和32)年にオープンして間もない、東洋一の施設を誇る神戸市立須磨水族館の視察に来られたのだ。親しみを込めて笑顔を振舞う皇太子殿下に私は感動と好感を持った。その時の思いは今も変わることはない。

 1987(昭和62)年には現在の建物施設になったのを機に、名称を「神戸市立須磨海浜水族園」と変更。全国の大型水族館の建設の先駆けとなっていった。この年の年間入場者数は240万人となり記録的な数字を残している。

  ここの人気者は何といってもイルカライブ(イルカショー)ではないだろうか。4頭のイルカが様々な曲芸を披露してくれる。素晴らしい演技に大人子供を問わず誰もが拍手を贈りたくなる。イルカの体長は3m弱で体重は200sが2頭。あとは270sと330sが一頭ずつの4頭。水中での泳ぐスピードは時速30kmにもなる。圧巻は6mのポールにジャンプする迫力と水しぶきは観客を魅了せずにはおかない。

 次の人気者はラッコだ。水面に浮びながらお腹の上で、大好物の貝を割って食べる仕草はとっても可愛らしい。そして大型水槽には、サメ、マンタをはじめ、タイやハマチなど大型の魚が悠々と泳いでいる。いつまで見ていても飽きることはない。海中の神秘の世界は我々人間にとって、 どこまでも魅了し続けてくれるのだ。

2008年春