◆牛乳の故郷

 牛乳が大好きな子供であった。時々飲みすぎて下痢をしたこともあった。しかし栄養が身体中に流れていくのが感じられた。毎日欠かすことはなかった。こんなに美味しい牛乳があるのに、どうして大人は苦そうなお酒を飲むのだろう。私が大人になっても牛乳は絶対に飲み続けると、心に誓ったこともあった。しかし・・・・・。 兵庫県小野市の広大な丘陵地帯に共進牛乳の牧場はあった。のんびりと若い牛達があちこちで草を食んでいた。「♪〜おお牧場は緑 草の海 風が吹くよ  おお牧場は緑 良く茂ったものだ〜♪」ここにいると自然と歌が口ずさまれる。広い敷地内にある牛舎を覗くと、そこにはジャージー乳牛が二列に並んでいた。その一列の牛は全てがボテッと重たそうに横たわっていた。まるで身体の半分近くが、牛乳で覆われているように見えた。

 ジャージー乳牛の故郷は、英仏海峡のチャネル諸島にあるイギリス領ジャージー島である。この島は横14km、縦8km、人口8万人。ジャージー乳牛はとても可愛い顔をしている。まるでイギリス人のあどけない子供の顔を見るようだ。牛乳の栄養素は高く、高水準の蛋白質、風味は高く、それでいて決してくどくなく、まろやかで上品な味覚が特長である。

 今や乳製品なしではとても暮らしていけない日本人。牛乳から様々な乳製品が生まれ、私達の食生活を豊かにしてくれている。私は焼酎を牛乳割にして飲むこともある。そしてビールやお酒には美味しいチーズが最高だ。今夜も一杯ヤッカ?

撮影2007年夏