母と子の絆は強い。出生前の受胎の時に、へその緒を通じて母胎から栄養素や酸素を得ており、それは母と子の生命を結ぶ証でもあった。出生後は人為的に切断され、母子別々の肉体となるのだ。腹部にある窪みがへその緒の痕跡であるが、出生後は必要のない器官だそうだ。子供の頃にへその穴にある、黒いゴマのようなものを穿っていると、母から叱られたことを記憶している。「お腹が痛くなるからやめなさい!」と。 日本各地でふるさと創生キャンペーンや、地域活性化が叫ばれているなか、兵庫県西脇市は「日本のへそ」を宣言。市内を統計135度・北緯35度の交点が走っていることから、日本のへそに位置している町となったのだ。ここは兵庫県のほぼ中央に位置しており、中国山地の東南麓に県下最大の加古川と、支流である杉原川が合流する所に市街地は開けている。豊かな自然に囲まれたこの町は、昔から織物が有名で発展している。更には「鰍ェまかつ」や、「オーナーばり」に代表されるように、釣具メーカーのメッカでもあるのだ。そして新しくは半導体産業も定着しつつあるようだ。 |