世界文化遺産に選ばれた姫路城の敷地内に、美しい建物の姫路市立美術館はあった。姫路城の姿はまるで白鷺が飛んでいるように見えることから、別名「白鷺城」とも呼ばれている。この白壁をバックに赤レンガ造りのアンティークな美術館が、いかにも対照的でそのコントラストが実に美しい。 ここは元々1905(明治38)年に旧陸軍第10師団の兵器庫・被服庫として建設されたものである。その後は姫路市役所として利用されたが、市庁舎の新築移転にともない1983(昭和58)年に、美術館として生まれ変わっている。その美術館の前庭は広々として実によく手入れがなされていた。所々に設置されている彫刻の作品が、一層美術館の品格を上げているように感じられた。なかでも一期は目を引く作品に、ブルーデン作の“モントーバンの戦士”は、鍛えられた逞しい肉体に男の迫力を感じた。その他にも思わず立ち止まって見入ってしまう作品もあった。 |