大阪は「くいだおれ」(食の町)、京都は「着だおれ」(着物の町)、神戸は「履きだおれ」(靴の町)、堺は「建てだおれ」(ベッドタウン)というような話を聞いたことがある。実にその地域を的確に表現しているように思えた。「○○だおれ」とは倒れると言う意味があるのであろうが、本質的には道楽といった方が良いのかも知れない。 大阪はキタに対してミナミという繁華街がある。ナンバ、心斎橋周辺の庶民的な地域を指している。そのなかに大阪の「くいだおれ」を象徴する場所が道頓堀商店街である。通りを歩いているとお店の壁には、赤く茹であがった大きな松葉蟹の模型があり、しかも足が動いているのだ。見るからに食欲をそそる。ここには外国から一時帰国した知人とともに、カニ料理を食べたことがある。年末は広い店内であっても、各階ともたくさんのお客で、賑やかに盛り上がっていたことを思い出す。
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