◆ヨーデルの森

 世界旅行の最も人気のある国の一つにスイスがある。永世中立国としてアルプスをはじめとする美しい山々。そしてレマン湖などの神秘的な湖。そんな大自然に思いを馳せる時、私のイメージにはヨーデルの歌声がこだましてくる。「♪〜 レイホー レイホー・・・・」。独特の裏声で歌う美しい澄んだ音色。アルプス山麓の牧童仲間が、呼び交わすのに使われたとか。 兵庫県の中央部に位置する山岳地帯にある、神崎農村公園「ヨーデルの森」を訪ねた。その日は生憎の休館日になっていた。しかし入口が少し開いていたので、写真だけでも撮らせていただこうと、失礼して見学させて頂いた。園内は「ヨーデルの森」とのネーミングの通り、豊かな自然に囲まれていた。ここは2001(平成13)年に農村体験できるテーマパークとしてオープンしている。公園の中央には大小様々な池があり、その周りに施設が建ち並んでいた。

 子供にとっては可愛い動物たちと、触れ合うことが出来る嬉しい場所である。ウサギ、ヒツジ、ポニー、ロバ、黒ブタ、アヒル等、遊び相手になってくれるのだ。更にゴーカート、芝すべり、パターゴルフ、いろんな形の自転車、機関車バスでの園内観光等も楽しめる。そしてパンやバター作りの「食の体験」、木を使って作る「クラフト体験」など、世界で一つの手作り体験が面白い。

 アミューズメントパークとして、日本全国に目を向けると、「ディズニーランド」と「ユニバーサルスタジオ ジャパン」が一人勝ちしているのが現状である。しかし身近な地域の中で、地元の人達が日常的に愛され楽しめる公園。そうした施設の価値も高く、子供たちに夢を与える大事なものだと評価したい。たとえちっぽけな公園であっても、みんなで支え守っていきたいものだ。

撮影2007年冬