食事は旅の楽しみの一つである。その土地の名物に巡り会えば本当に幸せなことだ。これまでそのような喜びの経験を、何度か味わったことがある。値段が高くて美味しいものは当たり前。しかし安くて美味しいものに巡り会った喜びは大きい。特にそこでしか食べられないもの。今でしか食べられない旬のもの。これまで食べたことのない美味しいものに出会ったとき等。その感動はいつまでも残っている。 京都府の山間部に美山町を訪ねた。その中央を流れる美しい由良川沿いには、250棟もの茅葺屋根を持つ家が残っていた。昼食時はとっくに過ぎていた。田舎道だけに食事処がたくさんあるわけではない。 ラーメン屋さんがあった。しかしあいにくの定休日。次は軽食喫茶。メニューを見てみるとハンバーグにエビフライ・・・。狭い店で席もなかったので仕方なく車を走らせる。もう何処でもよかった。何でも良かった。そんな心境であった。
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