◆城崎温泉の町並み

 私の生まれて初めての旅行が城崎温泉であった。それは小学校2年生の時であった。両親と妹、それに私の大好きな母方のおばあちゃんの5人。旅程は神戸〜城崎温泉〜日和山遊園〜天橋立〜京都・五山送り火〜神戸で、本当に楽しい旅行であった。今思っても素晴らしいコースであり、忘れ得ない思い出となっている。

 城崎温泉では「まつや」という旅館に宿泊した。50年経った今も元気に営業されている。私にとっては嬉しい限りだ。その後何回もここには訪ねているが、仕事の関係で5回ほど宿泊している。ここに来れば身も心も癒される。温泉効果とは実に素晴らしいものだ。まず裸になる開放感が良いのかも知れない。

 ここ城崎温泉は外湯が名物だが、1400年の長い歴史と伝統を持っている。最初に「鴻の湯」、「まんだら湯」、そして平安時代には広く知られるようになる。江戸時代になって「一の湯」、「柳湯」と次々と外湯の姿を整えていった。

 「カランコロン、カランコロン ・・・・」旅館の下駄を履いて、浴衣を羽織って外湯へぶらぶらと歩いたり、土産売場をのぞいて見たり、都会生活に慣れた私達にとって、開放感を味わうひと時であるようだ。温泉街の中央を流れる大谿川には、大きな鯉をはじめたくさんの魚が悠々と泳いでいた。両岸の大きな柳並木も、如何にも湯の町を演出しているようであった。 次に訪ねるその日まで、更に頑張って頑張って、心地よい癒しを求めたいものだ。

撮影2006年夏