「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」とか、「幸せを運ぶコウノトリ」として、ヨーロッパをはじめ世界各国で愛されているコウノトリ。日本でも兵庫県豊岡市には、過って野生のコウノトリがたくさん生息していた。湿地や河川の浅瀬には、餌となるカエルやドジョウ、小魚、昆虫などの小動物が豊富に生息していた。ここはコウノトリにとって自然環境に適した地域であったのだ。 しかし1971(昭和46)年を最後に、豊岡盆地に生息していた最後のコウノトリが姿を消してしまった。この時より日本でコウノトリを見ることは無くなった。 兵庫県立コウノトリの郷公園(コウノピア)を訪ねたのは今回で2度目であった。ここは1985(昭和60)年に、ロシアより野生の幼鳥6羽を受贈してより、コウノトリの飼育、保護、繁殖に全力で取り組んでこられている施設である。コウノトリは鶴によく似た姿をしており、翼開長は2m、体重は4〜5kg、日本に生息する最も大きな鳥となる。 |