日本の最高権力者は首相である。戦後61年が経った今、日本の首相に選ばれた人物は27人もいる。平均すれば一人の在職期間は僅か2年少々でしかない。その中で一番長期政権であったのは、佐藤栄作(2798日)であった。次いで吉田茂(2616日)で、三番目が現首相の小泉純一郎(1900日)前後となる。反対に短期間の記録でいえば、戦後初の首相となった東久邇稔彦(54日)、次いで羽田孜(64日)、石橋湛山(65日)、宇野宗佑(69日)と続く。 これを出身県別に見てみると、東京都、群馬県が各3人。これに京都府、広島県、山口県の各2人が続いている。戦前戦後をトータルすると、山口県の7人、東京都の6人となる。 民主主義の日本にあって、もはや独裁政治は不可能である。しかし一国の首相の権限と責任は大変なもので、われわれの想像を絶する過酷な仕事が要求される。その指令塔の場所が首相官邸である。これまで73年間に渡って、幾多の歴史の舞台になった旧官邸。しかし2002(平成14)年に新官邸が完成している。本館建物は地上5階建、地下1階。迎賓機能に会議室。更には危機管理に対応するスペースも確保されている。首相にはこの素晴らしい操舵室で、日本国丸の見事な操縦をお願いしたい。
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