もし私が東大に入っていれば、間違いなく別の人生を歩んでいたであろうと想像する。国会議員、弁護士、実業家、それとも‥‥。夢は大きくどこまでも広がっていく。東大は誰もがあこがれる日本一優秀な大学なのだ。
東京・文京区に東京大学はあった。本郷通りに面した長い塀の途中に、「赤門」とよばれる時代を感じさせる門があった。赤い木造の建物に瓦葺きの校門は、上野公園にある国立博物館にある「黒門」と同じ建物のように思えた。更にお茶の水駅近くにあった我が母校、中央大学の正門は「白門」と呼ばれていた。
大学のキャンパスを歩いてみて感じることは、歴史と伝統を感じる学舎には、優秀な学生が日本の未来を担う、厚き情熱が染み込んだように見えた。すれ違う学生姿は特別なものを感じないが、何故か凛々しく思えてくるのは私の偏見であろうか。
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