◆ シンピジュウムの魅力

 その日はこの冬一番の寒い日であった。しかし東京ドームのなかは南国ムードいっぱいの、蘭の花で埋め尽くされていた。「世界のらん展 日本大賞」が東京ドームで開催され、心躍らせて見学させて頂いた。2003(平成15)年3月の初旬のことであった。

 その時以来、艶やかでゴージャスな蘭の花の美しさに私は心奪われた。

 (株)河野メリクロンの河野通郎社長と初めて会ったのは、大阪のリーガロイヤルホテルであった。第一印象は大変な情熱家であり、話の節々に垣間見る目の輝きと、誠実な人間性を感じ取れた。自社製品に対して熱弁を振るう姿は実にパワフルで、人を引き付ける魅力を持っておられた。河野社長は洋らんを栽培して40年余り。この道のスペシャリストである。そのなかで最も華麗に咲く、究極のシンビジュウム「マリーローランサン」の茎から抽出したエキスをもとに、育毛剤「蘭夢」の開発に成功。

 本社を訪ねた。四国・徳島市内より西へ40km行くと、美馬市脇町に「あんみつ館」という植物園があった。嬉しくも河野社長は寒くて強い風が吹くなか、道路にまで出て私を出迎えてくれた。心温まるものであった。シンビジュウムの開花最盛期は11月〜3月で、美しい見ごろを訪ねたことになる。館内は私の想像を遥かに超えた「芸術の世界」であった。一面花盛りのなか、シンビジュウムの最高の鉢を紹介された。それは感動の出会いであった。大きくて美しくゴージャスな花を、茎いっぱいに付けている。そのパワーは大変なものが秘められていることを感じ取れた。

 今私も育毛剤「蘭夢」のファンの一人になっている。というのも効果がてき面に出たためだ。素晴らしい人との出会いと、優れた商品との出会いに感謝の日々である。

撮影2005年 冬