敦賀港のすぐ近くに古代ローマ、ギリシャ風の豪華な雰囲気の建物を見つけた。入口には敦賀市立博物館と看板に書かれてあった。この建物は1926(昭和2)年に完成した旧大和田銀行。大理石を使用して天井も高く、彫刻を施したインテリア。当時としては珍しいエレベーターも設置されていた。昭和初期の日本三大建築物(京都の西陣会館、長崎の香港上海銀行)の一つに数えられる程、高く評価された。その後、三和銀行、更には福井銀行に引き取られ、建物の原形を崩すことなく、敦賀市が譲り受けて現在に至っている。 中に入ってみると「ほそ道追想〜杖措きの地・敦賀より〜」(2005年10月〜11月6日)をテーマとした展示が開催されていた。これは江戸時代前期の俳諧師・松尾芭蕉(1644〜1694)が、「奥の細道」の最終コースとして、46歳の時に敦賀を訪れている。したがって展示の中にも敦賀で詠まれた数々の歌に加え、貴重な資料、遺品が展示され、芭蕉を身近に感じる興味ある内容であった。
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