◆ 群馬県は花盛り

 群馬県は不思議な魅力を感じる所である。戦後の日本政治は現在の小泉総理を入れて、27人の内閣総理大臣が誕生している。その間、長く在職した総理もおれば、2ヶ月も持たなかった総理もいる。そのなかで全国で唯一3人の総理を一県から出しているのが群馬県なのだ。福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三で、いずれも戦後政治に大きく貢献したビッグネームばかりである。3人合わせて3136日間の総理在任期間は、群馬県発の天下であった。

 どうして群馬県がということになる。理由は別として私から見れば、県全体が風光明媚な観光地に恵まれ、素晴らしい楽園に見えるのだ。そのなかで「ぐんまフラワーパーク」は、美しい花で囲まれた夢の花園であった。ゲート潜るとそこは一面花盛りで圧倒されてしまう。フラワーパークにしては少々狭い感じはするが、素晴らしい公園の設計になっている。

 平成4年に開園しているから、もう13年が経過している。草木はしっかりと根を下ろし、植物園としての安定感を感じる。園内の花木等の樹木は約14万本。うち高木植栽は6500本。特に広い面積に花壇を設け、真赤なサルビアの花、清楚クレオメの花が強く印章に残っている。実に見事であった。

 そのなかでも特にすごいのが5棟の観賞温室だ。おそらくこの辺りの冬はかなり厳しいものがあるに違いない。雪にこの地方特有の空っ風を、まともに影響を受けてしまうように思われる。しかし温室内だけは大丈夫。いつも南国ムード溢れる楽園なのだ。環境がよければ素晴らしい花は育つ。土壌がよければおおきく樹木は育つ。人間も全く同じだ。

撮影2005年 秋