◆桜花爛漫の京都

 京都の町が「パッ!」と明るくなった。町中が桜の花で埋まっているように思えた。桜花爛漫のこの季節「京都」は最高に輝いているように見えた。

 昼食のためある店に入った。そこは京都特有の広い通りから、細い路地を入っていくと大正屋敷の「豆水楼」という豆腐料理の専門店である。これまで数回ここで食事をしたことがあるが、一番奥には鴨川が流れ、風物の床が広がっている。ここの豆腐は木目細やかで素晴らしい触感であった。「ゆば」が口のなかで溶ける。繊細で上品な料理であった。食事をしながら窓の向こうを見ると桜が見えた。今この瞬間が最高に美しい時と、私に語りかけているように思えた。精算をしたが、イマイチ満腹感がないのは私だけなのだろうか?

 外に出ると目の前に「高瀬川」という小さな川があった。そこはまるで桜トンネルで、今日がニュースでは満開の日であるとか。そこを歩いていると、何人もの着物姿の女性にすれ違った。「桜と着物」 そう!ここは京都なんだ。

 鴨川が流れる三条大橋を歩いた。上から見て驚いた。大都会にして、こんなにもきれいな水が流れているとは。京都が自然を大切にいている証拠なのであろう。街は花見見物で人間も満員であった。

撮影2005年 春