「株式会社 神戸市」とまで言われた良き時代があった。行政主導で様々な事業に手を出した。それらはことごとく成功し、大きな成果を挙げた。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いであった。そんな中で「神戸ワイン」、「神戸ウォーター」を製造販売するという。そのために農業公園として見渡す限りのブドウ畑が、そしてワイン城が造られ、莫大な費用が投入された。地域、市民の憩いの場として多くの人から愛され、気軽なレジャー施設として利用された。 現在日本では、一番多く飲まれているお酒はビール。その次に焼酎が伸びてきている。そして日本酒、更にはワインと続く。時代は絶えず変化している。 ワインについては、正直言ってあまり飲む機会がなかった。結婚式、パーティ、それに料理によってワインが似合う時などである。私にとってあまり日常性はないのだ。東京で酒類問屋をしている私の大好きな信頼する先輩がいる。その人は普段はサッポロビールしか飲まないが、ワインのスペシャリストでもある。時にワイン談義になるが、私には話が続かない。「リースリングの香り高く、甘みを抑え、上品にまとまったワインです。すっきりとしたコクのある味わい」等、説明されても全く理解できないのだ。
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