庶民的な大阪。飾らない大阪。人がいい大阪。特に私は下町の大阪が好きだ。神戸育ちの私にとって、憧れと尊敬するところは沢山あり、とても真似は出来ないのだ。大阪と神戸では実は大きな違いがある。言葉で言うと大阪では「今何してはんの?」神戸では「今何しとん?」。大阪では「食い倒れ」(食い物の町)、神戸では「履き倒れ」(靴の町)、ちなみに京都は「着倒れ」(着物の町)、更に堺は「建て倒れ」(住宅の町)。大阪の「庶民」に対して、神戸は「ハイカラ」とまだまだ沢山ある。 通天閣の側で毎月会合が有ったためよく通った。地下鉄から降りて近道しようとして、少々迷ってしまったことがあった。すると何か怪しい雰囲気の所に行ってしまったようで、怖そうな人から声を掛けられ、慌てて逃げた思い出がある。しかし慣れとは恐ろしいもので、毎月となるとお腹が空くときがあり、適当な店に入ることがある。とにかく大阪人は味にはうるさい。店内が少々綺麗かろうが汚かろうが問題なし。とにかく安くて旨ければいいのだ。そこが私にとって気に入ってしまったのだ。 |