◆ マリンタワーと山下公園

 これまで東京と大阪が比較されたように、横浜と神戸もよく比較される。ともに港町が共通点だが、中華街を擁し国際都市にふさわしいエキドチックな雰囲気が漂っている。横浜には「マリンタワー」がある。神戸にも「ポートタワー」がある。横浜の山下公園と神戸のモザイクは、共にウォターフロントにある観光名所だ。類似点は沢山あってどちらが勝っているかではなく、両市とも日本を代表するロマンチックで憧れの街であることは確かだ。

 爽やかな春の山下公園を歩いた。沢山の人が春の季節を楽しみ、公園と海辺の景色に見取れていた。ここは異国情緒溢れる横浜の観光スポット。「♪〜赤い靴 はいてた 女の子 異人さんに 連れられて 行っちゃった〜」の歌を子供の時はよく口ずさんだものだったが、「赤い靴をはいていた女の像」がこの公園にあった。美しい花が喜び一杯に咲いていた。

 岸壁に大きな船が停泊していた。「氷川丸」である。1930(昭和5)年に竣工後はシアトル航路を主に「北太平洋の女王」とまで云われた。戦前戦後を通じて太平洋を248回横断、輸送した人は25,000人。1960(昭和35)年現役を引退。横浜市は氷川丸を横浜港のシンボルとして誘致し、多くの人達に現在も親しまれる存在となっている。

 近くには106mの「マリンタワー」がもう一つの横浜の顔として、360度のパノラマが港と海、そして横浜市街地を見渡せる観光スポットになっている。神戸生まれの私にとって、横浜を訪れれば訪れるほど親近感が増してくる。ここは港町。

撮影2004年 春