◆ 東条湖はリゾート地

 夏休みも後半に差し掛かった頃だった。まだ小さかった子供達を連れて、家族揃って車で随分と走ったやっと着いたところが「東条湖ランド」であった。目的は遊園地でいつものように乗り物で遊んだりするのでなく、大プールに入ることにあった。大きな浮き輪につかまり、水を得た魚の如くみんな大はしゃぎ。私も一緒に入って大いに楽しんだ。時間の経つのはアッという間に過ぎていく。夕方近く水の中では感じなかったが、プールから上がると冷たい風が体を刺す。

 ここは兵庫県のど真中。内陸部の気候は海岸線と違って昼と夜との気温差は大きい。肌で感じるとはこのことなのだろう。しかし子供達はいつまでも元気に遊んでおりカッパ天国であった。あれから数年の歳月が流れ、高校生の長女がゴルフをやり出した。本人には「女子プロゴルファーを目指して頑張れ!」と激励した。父親としてその環境を整えてあげることが大事であった。しかしゴルフは私にとって全く知らないスポーツの世界であった。あれこれと人脈を探した結果、東条湖の少し奥に行くと「ウォーターヒルズ」というゴルフコースがある。超豪華なクラブハウスはバブルの象徴のように見えた。そこに私の友人が関わりを持っていた。その後、娘のゴルフの指導を頂くために何回か通うことになった。東条湖を横に見ながら、こんな所に大きな湖があることに驚きつつ、また素晴らしいロケーションにも感動した。見ると観光船やボートもあり、周りの山には素敵な別荘が建ち並ぶリゾート地である。

 私は東条湖を自然に出来た湖とばかり思っていた。しかし残念ながら1951(昭和26)年に鴨川ダムが完成したによって出来た湖。水面積約5万平方メートル、貯水量850万トンで灌漑用ダムとして播磨中部の農業に役立っている。この湖により現在は「東条湖おもちゃ王国」(元・東条湖ランド)や、豪華なホテル、レストラン等が建ち並びゴルフ場も近くに沢山ある。こんな所で2〜3泊ゆっくりしたいね!

撮影2004年 夏