ふと空を見上げると飛行機雲が見事な線を描いていた。すごいスピードで進んでいるのが分かる。その先端にはかすかにではあるが小さな飛行機が確認できる。そこには目的地に向かって一生懸命に仕事をしている優秀なパイロットの姿が目に浮かんで来る。そう思うと無事安全を祈らずにはおれない。
アメリカ・オハイオ州に住むライト兄弟が初めて飛行機で空を飛んだ。全長6.43m、全幅12.29m、総重量340kg、時速48m。一人乗りで「ライト・フライヤー」と名付けられた飛行機は、1903年12月17日に人類の画期的な歴史を刻んだ。今から100年前のことである。 飛行機雲が出来るのには、高く、速く、前へ前へ飛び続けなければならない。私の人生も休むことなく志を高く、限られた時間の中で何事も早く、そして出来るだけ前へ前進する日々でありたいと、願い挑戦して来たつもりである。飛行機の跡に残された雲はいずれ消えていくが、我が人生の生きた証を何か残したいものである。しかし何を残したかが問題である。それは今からでも遅くはない。全力で頑張り続ける姿を家族に、そして友人・知人の心に残ればそれでいいように思える。 私は飛行機が好きだ。これまで仕事の関係から空港に行くことが度々あった。特に国際線の到着ロビーで人を迎えに行った時など、出会うまでの間にかなりの時間を待つことが多い。しかし何故か退屈をしない。そこには世界各国の様々な人が、日本に到着する姿を見ることが出来るからだ。勿論言葉をかけることもないが「日本へようこそ!日本を好きになって帰って下さいね」と申し上げたい気持で一杯になる。多くの外国の人が日本を訪れて文化、歴史、国民性等を理解することこそ、世界平和の第一歩のスタートであると思う。と同じように日本からも更に世界へ渡り、相手の国と人を理解することが大事である。その具体的な足となるのが飛行機である。飛行機は世界平和の橋渡しの大きな役目を担っているのである。 撮影2004年 夏
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