◆ポートライナーは未来の乗り物

 

 神戸の海に人工の島が誕生した。それも大きな島でその名「ポートアイランド」。いかにも国際都市「神戸」らしい。この島が出来たのは昭和56年。博覧会「ポートピア'81」の開催に合わせて開島している。昭和41年より15年もの歳月をかけて完成した。当時の広さは甲子園球場が110個(436f)も入るもの。

 神戸市はこれらの土を須磨区の山奥よりベルトコンベアにて須磨の海まで運び、更にそこから船でポートアイランドまで運んで埋め立てた。その結果、須磨の山奥は巨大な団地・住宅地に変身。神戸の一大ベッドタウンとなり、住宅の供給に大きく貢献。そしてポートアイランドは世界に誇るコンテナ船の港として重要な役割を果たすと共に、公園、病院、国際会議場、ホテル、先端企業、そして住宅もあり、正に計画された未来都市実現の感を強くする。

 これらを企画・実行した「神戸市」に心より敬意の拍手を贈りたい。改めて人間の偉大さを評価せずにはおれません。このポートアイランドの交通の足になっているのがポートライナー(神戸新交通)であります。先端技術の粋を結集し、未来都市にふさわしい乗り物として、自動列車制御装置に完全バックアップされた、無人運転モノレールカーである。静かで揺れが少なく、誠に快適な乗り物である。三宮からスタートして海上文化都市・ポートアイランドを一周してまた三宮に返ってくる路線。営業距離は6.4kmで9駅あり1列車6両編成。1両に75人乗りとなると、一度に400人を超える人を運ぶ事が出来る。ポートピア博覧会の時には1日25万人を運んだ実績があるとのこと。驚きと共に重要なアッシー君となっているのだ。

 今、新たな神戸発展の一環として、ポートアイランド二期工事の完成に加え、更にその沖に「神戸空港」の工事が進んでいる。やがて空の玄関口が完成すると、神戸港と合わせて[新神戸駅]として陸の新幹線、主要高速道路等まさに交通の要所として、神戸は新しく日本の重要な都市になって行くことは間違いないであろう。

撮影2004年 冬