初めてご両親とお会いした私達二人は、友好的に家族の中に打ち解けていった。しばらく時間が流れていったとき、ご両親から改まって話があった。「娘をあなたに差し上げます。どうか幸せにしてあげて下さい!」私は感動した。勇気ある素晴らしい言葉であり態度でもあった。これまで大事に育ててきた可愛いたった一人しかいない娘を、それも遠く知らない国へ嫁がせるのである。私には4人も娘がいるがとてもそんな勇気ある決断は出来そうにはありません。
あれから20年以上の歳月が流れた。今 彼らはマレーシアの首都クラルンプールに住んでいる。素晴らしい息子2人と父親ソックリの娘1人の5人家族になっている。3人とも優秀な成績の学生である。違う民族とのミックスは優秀な子供が出来ると聞くがそれは本当である。
チュウさんとの友情は今も続いている。私の家にも家族で何回も泊まりに来ているし、子供たちだけでも何日も滞在もしている。そして私の長女もゴルフの練習を兼ね、更には次女もゴミ処理、ジャングルでの生物調査・研究のためマレーシアを訪ねている。子供たちの世代まで友情の絆は受け継がれている。本当に嬉しいことであります。 日本とマレーシアの友好の架け橋として勇気ある決断をされた今は亡き藤田さんご両親に感謝申し上げつつ。合掌。
撮影2004年 冬
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